親子の絆を問いかけた女優賞


10年03月11日:木 :"なんだかんだ":映画好き
日本国内ではこのところ、親の虐待による幼児の死がいくつも報道されている。痛ましい限りである。もちろん、親も完璧ではない。物心がつけば、たとえ幼子であっても一人前に減らず口を叩き、親を困らせることもあるだろう。時にはそれに腹立たしさを感じたり、躾の一環で叱ったつもりがつい感情的になり、お尻をぴしゃっと叩いてしまうこともあるだろう。でもその後は大きな後悔に苛まれ、また、子供を狂おしいほどに抱きしめたくなるなど、こうした懺悔にも似た気持ちになるのが”通常”の親ではないだろうか。
一方、ハリウッドに目を転じてみると、今年のアカデミー賞の主演女優賞・助演女優賞は、そうした日本に何らかのメッセージでも送っているかのように、受賞の役柄はともに「母親」だった。
助演女優賞獲得はモニーク。黒人の母子間で、娘に暴力を振るう母親役を演じた。娘は父に妊娠させられ、母親からは虐待を受け、字も読めないという16歳、という設定らしい。映画のタイトルは『プレシャス』。
主演女優賞は、サンドラ・ブロック。こちらは、裕福な白人の母親がホームレス同然の黒人の少年を家族に迎え入れる話。実話に基づく映画でタイトルは『しあわせの隠れ場所』。白人の彼女に引き取られるまで、ベッドで寝た事がないという貧しい少年。そんな彼に勉学の機会を与え、彼の仲間の脅しにも屈することなく、アメリカンフットボールのプロ選手への道を切り開いてあげた。
親が実の子に暴力をふるう映画。一方は血のつながりのない、そして人種を越えた親子の愛情劇。この両極の親子像にオスカーが与えられた。オスカーを受賞したサンドラ・ブロックは、人種その他の要素に関係なく自分の子供として育てた親たちに敬意を表する内容のスピーチをしていた。
授賞式の当日は、WOWOWにチャンネルを合わせ、アカデミー賞の生放送を見た。私の祈りが届いたのか、サンドラ・ブロックが主演女優賞を獲得しとても嬉しかった。ノミネート常連の大女優、メリル・ストリープを押しのけての受賞だけに、テレビの前で思わず拍手をしてしまった(笑)。サンドラ・ブロックは悪く言うと演技の幅はそれほどないと思う。そこはメリル・ストリープにはかなわないだろう。でも、私は何故かサンドラ・ブロックが個人的に好きである。理由は「良い人」だと感じられるから。気さくで楽しくて心も温かい人という気がする。しかもかなり頭が良い人だと確信する。スピーチで他の候補者に賛辞を贈るだけでなく、強敵のメリルには格別の”挨拶”もある。またマスコミの対応も巧く、そつがない。誰に対しても大スター気取りのない対応は、スマートでなければできない技だ。また40代半ばの彼女は、この年代でとしては映画のプロデュースを手がける女性プロデューサーの草分け的存在なのだそうだ。演じるだけでなく制作に携わる。マスコミにも共演陣にも、ライバルとも良い関係を築いていく。さすが、だ。
気さくといえば、サンドラ・ブロックはアカデミー賞授賞式前日に開催される「ラジー賞」、別名「最悪映画賞」授賞式に顔を出した。もちろん受賞作はオスカー受賞の映画ではなく、『All about Steve』。この映画で不名誉な最悪女優賞に輝いてしまった彼女(笑)。通常、コケにされるこの賞の授賞式に出席するセレブはいない。だが、彼女はステージに登場。しかも大きな台車にラジー賞獲得の映画DVDをたくさん乗せて持ち込み、会場の人々に配るという。スピーチはとても彼女らしくて面白い。「ハリウッド(この場合ラジー賞)って、出席すると言ったら賞まで受賞できるのね。それならずっと前にアカデミー賞にだって出席すると言ったのにね」。アカデミー賞にずっと縁がなかった彼女ならではの自虐的ギャグ(笑)。オスカーとラジー、両方の”名誉”に同時に輝き、両方の授賞式に出席したのは、サンドラが初めてなのではないだろうか。
YouTubeのラジー賞受賞の模様。是非ご覧あれ。
http://www.youtube.com/watch?v=adYced7GB8k&feature=player_embedded
一方、ハリウッドに目を転じてみると、今年のアカデミー賞の主演女優賞・助演女優賞は、そうした日本に何らかのメッセージでも送っているかのように、受賞の役柄はともに「母親」だった。
助演女優賞獲得はモニーク。黒人の母子間で、娘に暴力を振るう母親役を演じた。娘は父に妊娠させられ、母親からは虐待を受け、字も読めないという16歳、という設定らしい。映画のタイトルは『プレシャス』。
主演女優賞は、サンドラ・ブロック。こちらは、裕福な白人の母親がホームレス同然の黒人の少年を家族に迎え入れる話。実話に基づく映画でタイトルは『しあわせの隠れ場所』。白人の彼女に引き取られるまで、ベッドで寝た事がないという貧しい少年。そんな彼に勉学の機会を与え、彼の仲間の脅しにも屈することなく、アメリカンフットボールのプロ選手への道を切り開いてあげた。
親が実の子に暴力をふるう映画。一方は血のつながりのない、そして人種を越えた親子の愛情劇。この両極の親子像にオスカーが与えられた。オスカーを受賞したサンドラ・ブロックは、人種その他の要素に関係なく自分の子供として育てた親たちに敬意を表する内容のスピーチをしていた。
授賞式の当日は、WOWOWにチャンネルを合わせ、アカデミー賞の生放送を見た。私の祈りが届いたのか、サンドラ・ブロックが主演女優賞を獲得しとても嬉しかった。ノミネート常連の大女優、メリル・ストリープを押しのけての受賞だけに、テレビの前で思わず拍手をしてしまった(笑)。サンドラ・ブロックは悪く言うと演技の幅はそれほどないと思う。そこはメリル・ストリープにはかなわないだろう。でも、私は何故かサンドラ・ブロックが個人的に好きである。理由は「良い人」だと感じられるから。気さくで楽しくて心も温かい人という気がする。しかもかなり頭が良い人だと確信する。スピーチで他の候補者に賛辞を贈るだけでなく、強敵のメリルには格別の”挨拶”もある。またマスコミの対応も巧く、そつがない。誰に対しても大スター気取りのない対応は、スマートでなければできない技だ。また40代半ばの彼女は、この年代でとしては映画のプロデュースを手がける女性プロデューサーの草分け的存在なのだそうだ。演じるだけでなく制作に携わる。マスコミにも共演陣にも、ライバルとも良い関係を築いていく。さすが、だ。
気さくといえば、サンドラ・ブロックはアカデミー賞授賞式前日に開催される「ラジー賞」、別名「最悪映画賞」授賞式に顔を出した。もちろん受賞作はオスカー受賞の映画ではなく、『All about Steve』。この映画で不名誉な最悪女優賞に輝いてしまった彼女(笑)。通常、コケにされるこの賞の授賞式に出席するセレブはいない。だが、彼女はステージに登場。しかも大きな台車にラジー賞獲得の映画DVDをたくさん乗せて持ち込み、会場の人々に配るという。スピーチはとても彼女らしくて面白い。「ハリウッド(この場合ラジー賞)って、出席すると言ったら賞まで受賞できるのね。それならずっと前にアカデミー賞にだって出席すると言ったのにね」。アカデミー賞にずっと縁がなかった彼女ならではの自虐的ギャグ(笑)。オスカーとラジー、両方の”名誉”に同時に輝き、両方の授賞式に出席したのは、サンドラが初めてなのではないだろうか。
YouTubeのラジー賞受賞の模様。是非ご覧あれ。
http://www.youtube.com/watch?v=adYced7GB8k&feature=player_embedded