大山鳴動してネズミ一匹

09年12月20日:日 :"なんだかんだ":考える

車道と同等の地位を確保された自転車道の整備がなされ、白線を挟み自動車と並んで走る自転車の映像がニュースで流れたデンマークのコペンハーゲン。また、デンマークは全電力中に占める風力発電の割合は20%もあり、世界一である。
国連気候変動枠組み条約締約国会議ことCOP15が開催されたのは、環境問題への取り組みに対し真摯に向き合っている国である。また、今や温室効果ガス排出量世界一となった中国、世界二位のアメリカも参加し、成果にかなりの期待がもたれた。否応無しに期待は高まる。COP15はこのように鳴り物入りで始まった。
そしてその結果としての「コペンハーゲン合意」に関する評価は様々。「絶望的な失敗」と酷評を伝えた環境保護団体、「よかった」とのコメントの鳩山首相、「不十分ながら前例のない合意」とのコメントのオバマ大統領、などなど。
経済的にも進展著しい中国が途上国に根回しをしているのではないかという憶測も流れた。世界に大きな影響力を持ち始めた中国に懸念を示す場面もあったという。
結局、排出削減の義務づけがないままに終わったCOP15。大山鳴動してネズミ一匹、とまでは言わないが、温暖化ストップという方向に向くのは難しい。脱温暖化は夢物語に終わるのだろうか。

このタイミングであったからなのかどうか、衛星放送で『ウォーターワールド』(1995年)という映画をやっていた。温暖化により陸地が完全に水没した未来を描いた映画である。途中から見始めたのだが、なんとなく最後まで見てしまった。決して「キネマの歴史」に残るほどの映画ではないと個人的には思うが、それなりに楽しめた。主演はケビン・コスナー。
陸地が水没した未来は、当然辺り一面が海、海、海。水没後として何世代ぐらい後を描いているのかはわからなかったが、何故かケビン・コスナーは「半魚人」(笑)。見た目はもちろん人間なのだが、耳の後ろにエラ、足の指の間には水かきが!エラ呼吸も可能な彼が海に深く潜り、底に沈んだ都市を見せる場面もあった。誰しもがみんな船に乗って暮らしているが、どこかにあると言われる「ドライランド」、つまり陸地を目指している。
多少はロマンスもあり。船上で恋仲になった女性がいて、その後悪い海賊たちと戦いながらようやく辿り着いた「ドライランド」。陸慣れしていないみんなはまず「陸酔い」(笑)。”普通の人間”ですら陸酔い。エラも水かきもあり、半魚人?と化した彼にとって陸はもはや住む世界ではない。そして二人は惜しみながらも互いに別れを告げる。
来年はCOP16が開催される。新たな枠組み合意が展開されるのかどうか。『ウォーターワールド』のようなSFフィクションは「今」だから「まだ」笑えるのかもしれない。